〜虚巧的解説劇場 制約と全体構成の章〜
いよいよ実際の制作工程の話に入るよ。といってもここは前置きみたいな章だ。
ふむ、具体的には何を語るんだ。
まーまずは、制約の話だね……
いきなりネガティブな所入ったな。
実際問題、「なんでもかんでも」できるわけじゃない。
キャラデザイン上、向き、不向きがある。それを知らないで制作しようとして、
「あれ?うまくいかない?」なんてことにならないためにもね。
いたし方なし、か。で、具体的にどんなキャラデザは不向きなんだ。
ああ、1つだけは解るな。
「人の形してないキャラ」は駄目だったな。
もうその話穿り返すのはよしておこうか……
で、今回肝要なのはそれ以外の要素だよ。
まずは、当たり前かもしれないが、「衣装が複雑すぎるキャラ」は難易度が高い。
具体的にはやたらひらひらしたものがついていたり。
まあ自明っちゃ自明だな。そんなの、MGβが苦手というより、
動かすのが単純に辛いだろう。手法問わず。
まーそうだよねー。というわけで、MGβ「が」苦手とするのは、いくつかあるが、
共通要因としてのタイプを挙げると
・露出度が高い(体のラインが出やすい)キャラ
・体に固形パーツが多いキャラ
これらは苦手と言える。
して、その要因は?
MGβは、胴体などを回転体の近似として表現する。
つまり、人体の凹凸の細かいディティールの表現は苦手と言える。
絶対にできないわけではないが、調整がシビアになる可能性は高い。
ゆったりした衣服ならこれは誤魔化せるのだがね。
同様の理由で、シルエットが特殊な形状になるようなパーツがついてたりするのも不適だ。
これは結構制限されるんじゃないか?なんとかならないのかね?
ぶっちゃけ制作者もそこは考えてるし、腐心している部分ではある。
あと、不可能ではないが、ズボン系統の、「上1つ、下2つ穴が開いている形状の衣装」も
多少制作難易度が高いです。
それは何故だい?
先述したとおり、回転体の組み合わせで衣装を表現するが、
ズボンの形状は1つの回転体では表現できないからだね。
胴体部分と、脚部にレイヤーを分け、違和感が出ないように
うまく合成する必要が出てくるだろうね。
ざっとこんな所だね。
それなりに制約はあるんだな。
といっても、そこは「衣装のリデザイン」でカバーできるんじゃないかね、人型の者共は。
元々「ゲームとして動かすのに向き、不向き」なんて昔からあったんだし。
俺も衣装デザインでカバーすればいけるな!
おまえはどうやっても「マネキンの頭部に何者かが乗っている図」にしかならん。
(幕間)
さて、次に、全体の構成の話をするよ。
全体構成か。確か画像ファイルはいろいろ分割されていたな。アレに関わる所か?
そうだね。具体的に人体をどのような種別のパーツに分類しているか。
ざっとあげると
頭部・手・足
髪
胴体・脚部・袖部
の3種類、7箇所に分かれる。
その3種類の大枠の括りはなんだい?
表現方法、フォーマットがおおよそこの3通りに分かれるんだ。細部に仕様の違いはあるけどね。
頭部・手・足は2Dのパーツをパターン分用意し、そのままはりつける感じになる。
髪も2D的な表現だが、髪独自の変形計算が関わって、少し特殊だ。
胴体・脚部・袖部がこのフォーマットの肝で、変形、及び回転を可能としたパーツになる。
ふーむ。ふーむ。しかし文章だけで説明されても分らんな。
勿論。だから次から1つ1つのパーツの仕様について説明していくよ。
いよいよ本格的な解説になりそうだな。
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